シュナは、自分の旅に自信を失い、挫折感に打ちひしがれる。
野宿するシュナのところへ、旅の老人が訪れた。
老人は、それならさっさと故郷に逃げて帰ればよいと諭す。
確かにシュナには貧しいけれど帰る場所がある・・・。
シュナは老人に金色の種のことを尋ねた。
老人は、金色の種は月が生まれ出で死にもどる神人の土地にあると語った。
人はかつて金色の種を持っていて、みずから種を蒔き収穫したが、今は種は神人しか持っておらず、人は人間を神人に売り、死んだ実をもらうようになったという。
そして、その地におもむき戻ったものはいないと語った。
いつから人間は作物を作ることをやめてしまったのだろうか?
翌朝、シュナは姉妹を助け出すことを決意し、都城へ舞い戻る。
助けてくれた少女を見殺しにして「金色の実」を手に入れても、それはシュナにとって「金色の実」ではないだろう。
好きな少女を救う救出劇! これも、宮崎作品の典型的パターンの一つだが、最もエキサイティングな場面なんじゃないだろうか?
シュナに凶暴な力がみなぎっていく。
しかし、姉妹はすでに人買いに売られていて、その街にはいなかった。
シュナは人買いの車を追跡し、奇襲をかけて姉妹を救出した。
奴隷運搬車から逃げる決意をしめしたのは、少女だけだったのも印象深い。
少女は、まさかシュナが助けに来るとは夢にも思わなかったのではないだろうか?
しかし、西へ向かって逃げるシュナたちを、追手はどこまでも追跡してきた。
ついに西の大地の果てにたどり着いたが、ヤックルの体力はもう限界だった。
シュナは追跡者を食い止めるため、ヤックルに姉妹を乗せて別れることにした。
自分たちも残るという少女だったが、シュナの旅の目的を知ると承知し、北で戻るのを待っていると言った。
この時、少女は初めて自分の名を名乗った。テアという名を・・・。
テアたちと別れると、シュナは迫っ手を食い止めるための罠をしかけ、追跡者を崖から追い落とすことに成功する。
その時、天空から月のように青白く輝く物体が、シュナの頭上を西の彼方へと飛び去って行った。
光で対岸の島が浮かび上がった。
神人の土地だ。老人の語っていた月とはこのことだったのか。
シュナは、そこに求める金色の種があるに違いないと確信した。