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「耳をすませば」について思うこと


by RAIN


 スクリーンをじっと観ているほんの2時間の間(まあ、見終わった後の少しの時間も含めて)、もう10年以上も昔で、今となっては思い出すことも滅多にない中学・高校生時代の自分に戻ったような新鮮な感覚に襲われる。「耳をすませば」は、私にとってそんな不思議な魅力を持った映画でした。


 別に中学生時代が楽しかったとか、あの頃の純粋でひたむきだった時代が懐かしいとか、ああ、こういう事自分もあったよなぁとか、ノスタルジーに浸れるという事が言いたいのではありません。


 私の中学生時代なんて、情けなくて思い出したくもないことだらけです。

後悔先に立たずですが、思い出しただけで胸が締め付けられるような思いにかられる事がたくさんありました。
 しかし、私にも主人公の雫と同じように、 新しい出会いにワクワクしたり、人間関係(他人との関係)の難しさに悩んだり、むさぼるように読書に熱中したり、自分は将来何をやりたくて何が出来るのか、不安と焦りに悶々としてウググググググッとうずくまって苦しんだ日々が確実にありました。


 「耳をすませば」を観ていると、まるで雫が自分のように、自分があの向原の街に住み学校に通い図書館で本を探している様な気分になってしまいます。あの頃の焦燥感がよみがえって来るのです。
 美しい写実的な背景、緻密な生活描写、細かいキャラクターの演技。まるで雫たちの息づかいが聞こえて来るかのような画面づくりは、もはや実写を越えて私たちの脳裏に焼き付けられる。

不思議な事に、最近アニメをあまり見なくなったせいでしょうか、私にはアニメを見ているという感覚が全くしませんでした。
 以下、印象に残った点などを散文ですが書いてみたいと思います。